Joy Living Lab.のヘルシーな日記

女性の健康とキャリアを支援するJoy Living Lab.のブログです

下野新聞「日曜論壇」寄稿 その4

 

こんにちは。Joy Living Lab.石井です。

 

年末です!今年の仕事の記録を年の瀬に慌ててまとめている私・・。

ということで、8月から連載中の「日曜論壇」記事。

下野新聞社さんに許可を得て、4回目の記事をこちらに転載します。

 

過去の記事はこちら⬇︎

 

第1回記事

第2回記事

第3回記事

 

第4回記事はこちら⬇︎ (画像の下に記事内容をつけています。) 

f:id:joylivinglab:20201228162903j:plain

 

以下、記事全文

 

----

新型コロナウイルスの感染拡大は、社会のもともと脆弱だった部分にさまざまな負の影響を与えている。中でも産後うつが2倍に増えているとの報があり、大変心配だ。平時でも産後女性の10%程度に症状が見られるが、10月に行われた筑波大の調査では24%に上った。通常であれば赤ちゃんの月齢が上がるごとにリスクが減少するが、長期化する傾向もあったという。

 

 産後の女性には、当初は休養が、体調が落ち着いたら社会参加の機会が必要だ。新型コロナによって図らずも働き方に変化や価値観の見直しが起きている。こうした変化を好機とし、赤ちゃんや妊産婦にとってより優しい社会の実現につなげたい。

 

 近年、産後の女性の死因の1位が自殺であることが分かり、虐待の問題もクローズアップされてきた。国は母子保健政策の重点課題に妊産婦のメンタルヘルスを掲げている。このため産後健診が1カ月の時点に加え2週間のタイミングで実施されるよう拡充されたほか、産後ケア事業や産前・産後サポート事業が法制化された。本県でも2017年ごろから各市町で宿泊型・通所型・訪問型のサービスが提供されている。

 

 民間によるさまざまな産後ケア関係のサービスも増えてきた。私が代表を務める支援団体「マドレボニータ栃木」の産後ケア教室もその一つであるし、産後整体や産後ヨガ、産後エクササイズといったサービスの提供もある。少しずつ環境が整えられてきたところだった。

 

 だが、新型コロナのまん延でこうした事業も多くが中止・縮小となった。ただでさえ孤立しがちな産後の家族は、行き場がなくなったり、サポートを受けづらくなったりして、危機的な状況に陥っている恐れがある。

 

 各現場では感染対策をしながら、必要な情報やケアを届ける工夫をしているとの話を聞く。少しずつサービスの再開も見られるが、流動的な状況である。感染リスクを軽視することはできないが、みんなで模索しながら連帯して妊産婦のケアを継続したい。

 

 母親自身は「私が頑張らなければ」と力んでしまいがちである。こんな時期だからこそ家族など周囲は、母親が休んだり自身をケアしたりするためのサービス利用を積極的に勧めてほしい。職場の上司や同僚は妊産婦の夫に早めの帰宅を促してほしい。夫の在宅時間を増やすことが何よりの出産祝いになる。

 

 さらに言えば、新型コロナにかかわらず、産前から夫婦・家族・職場で話し合い、産後数カ月は母親が赤ちゃんの世話だけをして家事等は休養できる態勢を整えられるとよいと思う。夫も子どもの生後3年程度は残業せず帰宅できるのが理想であり、職場はそのような環境整備に努めるべきである。夕方から夜が育児の“ゴールデンタイム”だからだ。

 

 新型コロナを機に、働き方の見直し、産後の家庭への配慮など、すべての人がより健全に育ち暮らせる社会づくりを推進したい。

(キャリアコンサルタント)

 

----

 

そんな感じです!

 

 

石井由貴

 

女性の健康、キャリアに関する執筆・講演・セミナー・カウンセリング実施中!

 

 

facebookページ 

https://www.facebook.com/joyliving.lab/


ブログ  

Joy Living Lab.のヘルシーな日記


webページ  

Joy living lab.