こんにちは。Joy Living Lab.石井です。
8月より、下野新聞「日曜論壇」コーナーに寄稿しています。
下野新聞社さんに許可を得て、3回目の記事をこちらに転載します。
過去の記事はこちら⬇︎
第3回記事はこちら⬇︎ (画像の下に記事内容をつけています。)
以下は記事内容
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政府内で企業への男性の育休の義務化が検討され話題となっている。一方で日本商工会議所が公表した調査結果によると、中小企業の約7割が男性育休の義務化に「反対」との報道もある。
この件に象徴されるように日本は今、高度経済成長期に形成された「男は仕事、女は家庭」の枠組み崩壊に向けた過渡期にある。男女ともに仕事も私生活も充実した人生を送ることのできる社会への転換期に来ているのだ。一人一人がこれまでの慣行にとらわれず、自分はどのように仕事・人生を過ごしたいのかを発想する必要がある。
今、鍵となるのは、妊娠・出産・復職といったライフイベント期にある人々へのサポートだ。
出産後の女性が仕事に家庭に生き生きと力を発揮するには、三つの段階が必要である。一つ目は産後の休養と回復、二つ目は家族・友人との協働、三つ目は職場など社会とのつながり直しである。社会全体のサポートが必要で、男性育休はその全ての段階に関わり、重要である。
私がボランティアで代表を務める産後ケア支援の任意団体「マドレボニータ栃木」は、本県で子どもを産み育てる家族が産後ケアを受け、安心して子育てできる地域づくりを目指し、活動している。マドレボニータはスペイン語で「美しい母」を意味する。
活動の一つで、産後女性の心身のリハビリを目的とした「産後ケア教室」は、認定インストラクターの小嶋千恵さんが宇都宮市やさくら市などで実施している。孤独になりがちな産後の女性たちが赤ちゃん連れで体を動かし、仲間と出会えるプログラムだ。また「親となってはたらく」といったテーマで語り合う会を定期開催している。
私がこの団体の運営に携わっている理由は、現代の出産後の女性は非常に孤独だと痛感したためである。
私自身、産前は「男性並み」に働き、家と仕事の往復のみで地域の付き合いは皆無であった。それが出産後は夜中の授乳で常に寝不足の上、赤ちゃんと2人で家に閉じこもる生活になり、戸惑った。
育休から復帰し戻った職場では、遅くまで残業する周囲の中1人だけ先に帰宅し、また頻繁に熱を出す子どものために仕事を休むことなどが続いた。何のために仕事をしているのか、自分は何がしたいのか分からなくなったこともあった。
そして、産後の孤独感や仕事のやりがいを見失う体験は私だけでないことが、他の母たちに出会って分かった。
育児や介護などで責任を負う人材を排除するのではなく包摂する組織文化になっていくには、男性が育休を取得し、その後も育児を担い続けられる社会になる必要がある。
母たちと語り合う中で「今の子どもたちが大きくなった頃には、普通に働き普通に育児ができる社会にしたい」というのが合言葉だ。同じ苦労をさせたくない思いである。
地域から、職場や家庭から、それぞれの場所で、この転換を推し進めたい。(キャリアコンサルタント)
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そんな感じ〜です!
Joy Living Lab.石井
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